一本釣りのカツオにこだわるヒミツ。
漁法と山吉國澤百馬 商店の鰹節の関係

主原料は、種子島・屋久島の近海で獲れた国産一本釣りカツオ。

美しい魚体と締まった身は、味も姿も一流に仕上げるために欠かせない条件の一つです。

もちろん鮮度も大事。刺身で食べられるほど新鮮なカツオ を使うのが山吉國澤百馬商店のポリシー。

せっかく仕入れたカツオでも最初の工程で職人さんの目利きによって弾くものがあるほど商品にする素材に拘っています。

ただし、刺身で食べておいしいものが最上ではありませ ん。理由は脂の量にあります。

刺身に向くのは脂乗りのいいもの。一方でかつお節に加工する場合、脂は少なめが理想です。

近海での一本釣りにかかるカツオは、お腹をすか せて餌にとびかかっている状態。

お腹いっぱいで脂がたっぷりノッている訳ではありません。船で氷漬けされて運ばれるので鮮度も申し分なし。

巻き網漁は効率よく獲れるので原料価格が抑えられ、加工品の原料にはもってこいなのですが、網の中で暴れて生命力を使い果たしたり、マイナス20度の海水で冷やす工程で魚体に余計な塩分が入ったりします。

山吉國澤百馬商店が目指すかつお節の原料として、 ふさわしいとは言えないのです。

焙乾方式の薪に火をつけている様子。


山吉國澤百馬商店で仕入れた一本釣りのカツオ。翌日の製造工程にむけて解凍準備中。

「美味しくないかつお節を作りたくない」。

愚直で真摯な思いは、創業から現在までしっかりと受け継がれています。

また、かつお節から削り節、だしパックなどの加工食品までを一貫して自社製造。

加工部門を持つことで、削った時の香りや味、色をいち早く確認して、商品にフィードバックできるメリットもあります。

解凍すると美しいカツオに戻ります。


解凍すると美しいカツオに戻ります。
ここで職人さんの目利きによって、サイズ、形、脂のノリなどを見定め、どの商品になるかが分けられます。

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